令和元年 第二回定例会 所信表明

はじめに

 所信に先立って申し述べます。練馬区民を代表して、日本国及び日本国民統合の象徴としての責務を果たされてこられた上皇陛下に、衷心より感謝の意を表するとともに、新しい令和の時代を迎え、天皇陛下のご即位を謹んでお慶び申し上げます。 

 令和元年第二回練馬区議会定例会の開会にあたり、区政運営に対する所信の一端を申し述べ、区議会並びに区民の皆様のご理解とご協力をお願いしたいと思います。
 4月21日に執行された練馬区議会議員選挙において、区民の皆様の信頼を得、当選を果たされた皆様に、心からお祝いを申し上げます。私は引き続き、区議会の皆様との緊密な連携のもとに、73万区民の福祉増進と練馬区発展に、全力を傾注してまいる覚悟であります。皆様のご協力をお願い申し上げます。 

子どもたちの笑顔輝くまち

 次に、子どもたちの笑顔輝くまちについてです。
 私の原点は、子どもたちの幸せを最優先とする児童福祉の向上にあります。これまでの区政運営においても、子ども・子育て支援施策を常に重要政策のトップに掲げ、推進してまいりました。

子どもの安全対策

 子どもをめぐる痛ましい事故・事件が続いています。各学校では、直ちに通学路等の安全点検を実施しました。また、不審者対策や交通安全に関する取組みを更に強化するため、「学校安全対策指針」の見直しに着手しました。引き続き、警察や地域の防犯団体などとの連携を強化し、子どもたちの命と安全を守るために、全力で取り組んでまいります。

保育所待機児童対策

 区は、増加を続ける保育ニーズに対応するため、全国トップレベルの定員増を実現してきました。重点的に予算を投入し、保育所の整備・運営に要する経費は、平成25年度の250億円が、本年度は460億円に、一般会計に占める割合は、10.8パーセントから17.0パーセントへと増大しました。
 保育所定員は、25年度に11664人だったものが、本年4月には18034人へと6000人以上増加しただけでなく、既に3年続けて、供給が需要を1000人以上、上回っています。その結果待機児童は、25年度の578人から大幅に減少し、14人となりました。これまでで最少の人数です。
 今後、幼児教育・保育の無償化がスタートすることにより、保育需要の増加が見込まれます。来年度に向け、新たに私立認可保育所を16か所開設し、定員を630人増加させるとともに、年齢進行に合わせた定員拡大と年齢別定員の柔軟な変更を働きかけます。また練馬こども園では、3歳未満児の保育や、預かり時間を短縮する新たな取組みを始めます。
 これと併せて、人口減少・少子化の流れのなかで、今後の教育・保育サービスはどうあるべきか、長期的な視点から検討してまいります。

練馬こどもカフェの開始

 全国で初めて、民間カフェと協働し、「練馬こどもカフェ」を創設します。今月6日、タリーズコーヒージャパン株式会社と協定を締結しました。区内2店舗で、保護者が交流したり、子どもと一緒にリラックス出来る場を提供するとともに、私立幼稚園や保育事業者の協力を得て、子育て講座等を実施します。

高齢者が住みなれた地域で暮らせるまち

 次に、高齢者が住みなれた地域で暮らせるまちについてです。

シニア職場体験事業の開始

 練馬区の高齢者の8割は要介護認定を受けていない元気な高齢者です。元気で意欲のある高齢者が働ける環境を整えることは、健康増進や介護予防だけでなく、活力ある地域社会の維持にも寄与します。
 永年培ってきた技能や知識・経験を生かせるよう、高齢者と中小企業をマッチングする「シニア職場体験事業」を新たに開始します。ハローワークと連携して、職場の見学・体験を行う企業を開拓し、就職支援セミナーの開催など、高齢者の希望に合った多様な働き方の実現につなげます。

街かどケアカフェの拡大

 交流・相談・介護予防の拠点「街かどケアカフェ」については、7月を目途に、地域団体や介護事業者と協定を締結し、これまでの16か所を23か所に拡大します。
 また、コンビニエンスストア3か所、薬局2か所で、イートインスペースや待合室を活用した新しいスタイルの街かどケアカフェを開始します。各店舗で、地域包括支援センターによる体操や講座、相談会等を実施し、身近な場所で介護予防に取り組める環境づくりを更に進めてまいります。

安心を支える福祉と医療のまち

 次に、安心を支える福祉と医療のまちについてです。

障害者雇用の促進

 障害者が働き続けることが出来るようにするには、企業や支援機関との連携の強化により、障害特性や個々の能力に応じた多様な働き方を創出することが不可欠です。
 先月20日、区内に、障害者雇用に特化した特例子会社テクノプロ・スマイルが設立されました。来月には、区と特例子会社、練馬区社会福祉協議会との3者で協定を締結し、雇用支援セミナーの開催、実習受入れを進め、障害者雇用の促進につなげます。

病床の確保と医療機能の拡充

 練馬区の人口10万人当たり病床数は、23区で最少となっています。区議会の皆様とともに、病床の確保に向け、都に対し強く働きかけを行ってきた結果、3月の病床配分では、練馬光が丘病院、高野台新病院、ともに申請どおりの配分を受けました。
 練馬光が丘病院は、今年度、用地の整備と実施設計を行い、新たに457床の病院として4年度中の開院を目指します。高野台新病院は、今年度、実施設計を行い、218床の病院として3年度中の開院を目指します。
 区民の皆様が住み慣れた地域で安心して医療が受けられるよう、引き続き医療提供体制の整備を進めてまいります。

練馬区早宮で発生した事件について

 先般、区内で、高齢の父親が40代の息子の命を奪うという事件が起きました。現在も警察による捜査が続いており、事実関係は詳らかになっていませんが、無残で何とも言いようがない、という想いがしています。父親も息子も、ともに痛ましくてなりません。
 行政として、このような事案を防止するために何をなすべきなのか、何が出来るのか。実態の把握を手始めに、しっかり考えていきたいと思っています。

安全・快適、みどりあふれるまち

 次に、安全・快適、みどりあふれるまちについてです。

まちづくり条例の改正

 良好な住環境が整った住みやすいまちを築くためには、道路等の都市インフラ整備に加え、個々の建築や宅地開発が、地域環境に配慮して行われることが重要です。
 都市計画法や建築基準法等、全国一律の規定では十分でなく、区はこれまで、まちづくり条例等、独自の整備基準や手続きを定めてきました。
 近年、社会状況や土地利用の変化により、大規模ワンルームマンションや大規模長屋、シェアハウス等が増加し、住居の質の低下や周辺環境への影響が懸念されています。
 ワンルームマンションの規制対象範囲を、専用床面積30平方メートル未満から40平方メートル未満へ、戸数を20戸以上から15戸以上へと拡大し、戸数30戸以上のものについては、ファミリー住戸の設置を義務付けます。また、大規模長屋等を新たに対象に加え、適切な規制・誘導を進めます。本定例会に、条例の改正案を提案しています。

大泉第二中学校の教育環境保全

 次に、大泉第二中学校の教育環境保全と都市計画道路補助135号線及び補助232号線の整備についてです。
 大泉学園駅南側の地域は、歩行者の安全確保や災害時の救護・救援ルートなどが課題となっており、都市計画道路の整備が急がれています。私は、区長就任直後に現場を見て、都市計画道路の整備の必要性を確認するとともに、当時区が進めていた中学校の整備計画素案では、大泉第二中学校の教育環境に大きな影響をもたらすと判断し、見直しを指示しました。都市計画、教育、建築等の各分野の有識者で構成する委員会を設置しました。委員会は、約3か年、延べ19回開催され、現地視察を行うなど地域の実情を踏まえ、専門的な見地から精力的な議論を重ね、先月、教育環境の保全と道路整備を両立させる方策について、最終的な提言を取りまとめました。
 この提言をもとに、取組方針案を策定し、区議会及び区民の皆様のご意見を伺ってまいります。

いきいきと心豊かに暮らせるまち

 次に、いきいきと心豊かに暮らせるまちについてです。

プレミアム付商品券の発行

 本年10月に予定されている消費税率の引き上げに伴う国の施策として、プレミアム付商品券事業を実施します。対象は、低所得者及び子育て世帯の約12万人です。プレミアム率25パーセント、1人当たり券面額2万5千円までとなります。今月から商品券を取り扱う店舗の募集を開始しています。

世界都市農業サミット開催に向けた準備・機運醸成

 11月の世界都市農業サミットまで5か月となりました。練馬の都市農業発展の大きな契機とするため、準備と機運醸成を進めています。
 本番のワールドマルシェの企画・運営を担う東京あおば農業協同組合は、出店者募集や会場レイアウトなどの準備に取り組んでいます。農業者自らの発意により、区内約100か所の直売所にPRのぼり旗を設置します。
 分科会やシンポジウムの基礎資料となりPRにも活用出来るよう、参加5都市の都市農業の特徴を取りまとめた資料の作成を進めています。
 3月には、練馬産野菜を使ったレシピ動画のウェブサイトを開設しました。直売所を設置している農業者の皆様の顔写真が入ったポスター等を作成しています。7月には、外国人記者向けのプレスツアーを実施します。9月からは、アニメコンペティションの優勝者が製作するPRアニメを様々な媒体で放映する予定です。また、10月からは、西武鉄道の協力により、練馬産野菜を使ったコース料理を提供するレストラン電車を運行します。
 農業者をはじめとする区民の皆様、関係団体の皆様と力を合わせて、サミットの開催に向けて取り組んでまいります。

東京2020オリンピック聖火リレーの実施と機運の醸成

 今月1日、東京2020オリンピック聖火リレーの概要が発表され、練馬区では、来年7月18日に実施されることが明らかになりました。区内を「聖火リレー隊列」が走り、夕方には練馬総合運動場公園で、聖火の到着を祝うセレブレーションが開催されます。
 いよいよ来週からは、聖火ランナーの募集が始まります。
 練馬区ならではの心のこもった沿道の歓迎や、ステージプログラムなどを検討し、誰もが楽しめる祝祭にしていきます。
 開会式1年前となる来月24日には、女子サッカー元日本代表選手をゲストにお迎えし、練馬総合運動場公園で、「親子サッカー体験教室」を開催し、併せて、オリンピック・パラリンピックにちなんだアトリウムミニステージを実施します。8月には、「夏休み親子パラリンピック競技体験会」を区内6か所の体育館で開催します。
 大会組織委員会、東京都と連携して、聖火を迎える準備を進めるとともに、東京2020大会の機運醸成に取り組んでまいります。

おわりに

 今、世界の構造が大きく変わりつつあります。世界史の流れを俯瞰すると、産業革命以来の近代化の歴史は、今や終焉を迎えているのかもしれません。既に先進国においては、経済成長による豊かさをひたすら追い求め、人口の増加を当然としてきた時代が、終わりつつあります。
 世界の現況を見ると、情報通信技術や高速交通機関等の発達により、グローバル化が進展し、経済活動の国際分業化、移民の増大などが続いています。先進国の成熟と新興国の飛躍的な成長により、世界経済の牽引役が多極化するなかで、自国保護主義やポピュリズムの台頭も見られます。時代の転換期にあって、世界的な規模で国の「かたち」が変容しようとしているのです。
 我が国は、その最先端にあります。少子高齢化の急激な進展、人口減少に伴う労働力不足、経済的な競争力低下が深刻な問題となっています。短期的に見ても、世界経済の影響だけでなく、東京2020オリンピック・パラリンピック後の経済に対する危惧など、取り巻く情勢には極めて厳しいものがあります。
 令和の時代は、こうしたなかで幕を開けたのです。
 明治以降の我が国は、元号によって時代が画されてきました。
 この度、多くの若い世代が改元を祝う姿を見て、私の若い頃と時代が様変わりしたと、感慨を深くしました。日本の歴史・伝統・文化への誇りが世代を超えて定着しています。私たちは、新しい時代を実りあるものとするために、ともに力を合わせて、直面する課題に正面から立ち向かわねばなりません。
 練馬区では、税制改正により歳入が減少するなか、行政需要は、多様化・複雑化し、膨大なものとなっています。福祉・医療サービスの充実、公共施設の維持・更新、都市インフラの整備など、莫大な経費が必要であり、これを突破することは容易ではありません。
 時代を先取りした新しい政策を立案・実行し、区自ら身を切る行政改革を断行し、区民参加を「参加から協働へ」と更に前に進めなければならないのです。
 本定例会で、「第2次みどりの風吹くまちビジョン」の年度別取組計画を議論して頂き、成案化します。グランドデザイン構想で区民の皆様と共有した、豊かで美しいまち「ねりま」の実現に全力を尽くしてまいります。
 本定例会には、練馬区立障害者自立支援施設条例の一部を改正する条例など、これまで述べたものを含め30件の議案を提出しております。宜しくご審議のほど、お願いいたします。
 なお、本日をもちまして、黒田叔()孝()さんが副区長を退任します。黒田さんは、技監や環境まちづくり事業本部長など、区の要職を歴任し、区政の中枢で優れた行政手腕を発揮してきました。私が区長に就任してからも、副区長として、尽力して頂きました。昭和50年に練馬区に入区以来、44年間にわたり区政に貢献して頂いたことに心から感謝申し上げるとともに、今後も区政にお力添えを頂きますようお願い申し上げます。
 以上をもちまして、私の所信表明を終わります。

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区長室 秘書課 秘書担当係

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電話:03-3993-1111(代表)

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引用元:練馬区公式ホームページ

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